スマホやタブレットなどのデバイスには、位置情報を利用する便利なサービスが存在します。
しかし意図しない位置情報の収集によって、プライバシーが侵害されるおそれもあります。
行動を把握されたり、過剰なターゲティング広告の標的になってしまうかもしれません。
この記事では初心者の方でも分かりやすいように、位置情報を守る7つの方法を解説します。
これらを実践してセキュリティを高めましょう。
位置情報
GPSを利用した高精度な位置情報を用いた、便利なアプリやサービスを利用できます。
その反面、悪意あるアプリなどによって、情報が漏洩するリスクもあります。
これらは位置情報オフにすることで防ぐことが可能です。
ただし位置情報をオフにすると、マップやルート検索など便利な機能も利用できなくなってしまいます。
状況に応じてオンとオフを切り替えるようにしましょう。
位置情報をオフにする
- iPhone
- 設定アプリを開く
- 「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」を選択す
- 「位置情報サービス」をオフにする
各アプリもここで設定する
- Android
- 設定アプリを開きます
- 「位置情報」を選択する
- 「位置情報の使用」をオフにする
Wi-Fi
Wi-Fiをオンにした状態で歩き回ると、スマホは常にWi-Fiネットワークを探しています。
そのためスマホの存在を周囲のWi-Fiルーターに検知され、位置が特定される可能性があります。
使わないときは、Wi-Fiをオフして位置情報の流出を防ぎましょう。
Wi-Fiをオフにする
- Wi-Fi機能をオフにする
- Android(クイック設定)iPhone(コントロールセンター)を開く
画面の上端から下へスワイプする(iPhoneは画面右上から)(SE3は画面の下端から) - Wi-Fiをオフにする
- Android(クイック設定)iPhone(コントロールセンター)を開く
VPN
初心者の方にとっては、少し分かりにくいかもしれません。
簡単にいってしまうと「インターネットを安全に使うための機能」です。
ネットワークを使用するには、IPアドレス(インターネット上での住所)が必要になります。
このIPアドレスはいくつかの情報で構成されており、利用者のいる地域も含まれています。
位置情報をオフにしても、ユーザーの地域にあわせた広告が出るのはIPアドレスを読み取っているからです。
VPN(仮想プライベートネットワーク)を使用すると、IPアドレスがVPNと置き換わるため、地域の特定を防ぐことができます。
またVPNはインターネット通信が暗号化するため、強力なセキュリティを発揮します。
とくにFree Wi-Fiを利用する場合は、必須の機能になるでしょう。
VPNプロバイダを利用する
信頼できるVPNプロバイダのアプリを使用します。
(NordVPN、ExpressVPN、Surfsharkなど)
VPNに特化した機能、セキュリティ、速度に優れています。
アプリはそれぞれに特徴がありますが、はじめてVPNを利用する人には難しいかもしれません。
その場合は、比較的安価で高性能なNordVPNをおすすめします。
NordVPN:高速・安心セキュリティ対策&ネットワーク保護
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セキュリティアプリのVPNを利用する
セキュリティアプリの中には、VPNが使用できるものがあります。
選んだプランによっては、VPN機能が除外されていることがあるので、よく確認してから導入してください。
ノートンはセキュリティアプリの中では安価でVPNの使用ができます。
※ノートンモバイル単体ではVPNが含まれません。ノートン360を選択してください。
ノートン 360:モバイルセキュリティ、ウイルス対策&VPN
NortonLifeLock, Inc.無料posted withアプリーチ
VPNまとめ
VPNに特化した強固なセキュリティや速度を求める場合 → VPNプロバイダ
セキュリティ機能全般を求める場合 → セキュリティアプリ
今回紹介したアプリ以外にも、豊富なVPNサービスがあります。
公式アプリストアのレビューなどを参考に、自分に合ったサービスを選んでみてください。
一部、無料のVPNもありますが、セキュリティの問題でおすすめはできません。
それでも、導入を検討する場合は、安全なアプリなのかよく確認しましょう。
セキュリティアプリについては、この記事で解説していますので、よろしければどうぞ。
Bluetooth
Bluetoothをオンにしたまま移動すると、スマホは常に周囲のデバイスを探します。
この信号を利用して、店舗などのビーコン(送信機)が位置を特定する可能性があります。
使わない時はオフにすることで、このリスクを減らせます。
もしデバイス(スマホ)の名前を変更しているときは注意してください。
Bluetoothは近くのデバイスの名前を表示するようになっています。
個人が特定されるような場合は、変更しておいた方がいいでしょう。
Bluetoothをオフにする
- Bluetoothをオフにする
- Android(クイック設定)iPhone(コントロールセンター)を開く
どちらも画面の上端から下へスワイプする - Bluetoothをオフにする
- Android(クイック設定)iPhone(コントロールセンター)を開く
- デバイス名を変更する
- iPhone
- 設定 → 一般 → 情報 → 名前
- 新しい名前を入力
- Android
- 設定 → Bluetooth
- デバイス名をタップし、新しい名前を入力
- iPhone
アプリ
アプリによっては位置情報の権限を求めることがあります。
自分に必要のないアプリは、位置情報の禁止や、使用時のみの許可をすることでプライバシーを守りましょう。
カメラアプリの位置情報を禁止すると、画像の位置情報(Exif情報)も記録されなくなります。
アプリの位置情報を設定する
企業
GoogleやAppleなどの企業は、IPアドレスや名前や住所などの個人情報を収集して、それらの情報を元に位置情報を推測します。
そのため位置情報をオフにするだけでは防ぐことができません。
例としてGoogleアカウントでの対策を説明します。
対策
- 位置情報をオフにしてVPNに接続する
アカウント作成後もこの設定を厳守する - アカウントを作成する
この手順で作成しなかったアカウントは使用しない - 個人情報は入力しない
- 音声アシスタントなどの機能を全てオフにする
- その他のGoogleのサービスを利用しない
どう考えても現実的ではありません。
ここまでするなら、アカウントを作らない方が早いですね。
これらのサービスを使う以上は、位置情報を含めた、ある程度の個人情報を提供する必要があります。
その中で、VPNの利用や位置情報を制限するなど、自分にあった設定を考えましょう。
カメラの位置情報
スマホのカメラは、撮影時の詳細な情報を記録します。これを「Exif」と言います。
この中にはGPSを利用した、詳細な位置情報が含まれています。
これを知らずに画像をインターネットにアップロードすると、位置情報が知られてしまう可能性があるのです。
※X(旧Twitter)などの大手SNSでは、自動でExifを削除してくれます。
どのサイトでもやっているわけではないので、事前に仕様を確認してください。
Exifに位置情報を記録したくない場合
位置情報をオンオフを切り替えれば、撮影ごとに位置情報を記録するか選択できます。
カメラアプリで設定する場合は、常に位置情報の記録を拒否します。
自分にあった設定を選択しましょう。
終わりに
まとめ
必要なとき以外は、位置情報、Wi-Fi、Bluetoothをオフにする。
必要なアプリ以外は位置情報を許可しない。
VPNを導入する。
これらを実践することで、位置情報の漏洩のリスクを軽減できます。
ただし完全な匿名性の保証はできません。
状況にあわせて設定を見直すなど、常に対策を怠らないことが大切です。
プライバシーと利便性を両立して、便利な位置情報機能を使いこなしましょう。